『リフレクション 自分とチームの成長を加速させる内省の技術』を読んだのでそのメモ。
内省、という珍しいテーマの書籍だが、これは定期的に読みたい。
内省は、個人の成長に必須。やったらやりっぱなし、ということが周囲を見ると多いように見える。振り返るという行為自体どこかで習うわけでもなく、方法がわからないという人は多いはず。
そのギャップを『リフレクション』は埋めてくれる。
いくつかのフレームワークを用意していて、状況に応じて使い分けることで、自分の内省の質を高めることができる。方法がわからないとは言わせないような内容だった。
反省と内省との対比に、過去の過ちにフォーカスを当てる <-> 内省は未来の自分にフォーカスを当てる、というのが直感的にも理解ができ、印象に残る表現。 過去の言動やそこから生まれた結果に対して、自分を責めることは、自分の成長を妨げる。それよりも、未来の自分にフォーカスを当てて、どうすればより良い自分になれるかを考えることが大切。
そのように考えてしまう理由に、個人の価値観がある。本書では、そういった価値観の更新をするためのフレームワークも存在するので、そういった考えになってしまう人には是非とも試してほしい。
この本の内容が定着するまでは、定期的に読み返し、自分の今の状況にあった内省をしたいと思うし、習慣が身につけば自分なりの内容にフレームワークを更新していくのも良きかなと思う。
フレームワークが数種類あるのでどういった時にどのフレームワークを使えばいいか、がわかると良さそう。フローチャートだったり、ユースケース別だったりで、何をやるべきか分ければより内省に取り組む人が増える予感はした。
そこで自分だったらこんな感じで使い分けるかなーというのをまとめてみた。
用途 | フレームワーク | どんなとき? |
---|---|---|
メタ認知力を高めたい | 認知の 4 点セット | 定期 |
ビジョンを形成する | ぶれない軸を持つリフレクション | 定期 |
価値観を更新したい | アンラーンのためのリフレクション、自己変容のためのリフレクション | 今までのやり方がうまくいかない |
学びを得る | 取り組んでいるテーマのリフレクション、経験から学ぶリフレクション | 物事の区切りがついたとき or 定期 |
新しいことを始める | 取り組んでいるテーマのリフレクション | チームやプロジェクトの立ち上げ |
人間は自分が見たいものしか見ないようにできているらしいので、自分の意見の背景にある価値観を理解しておくことは、意見を伝える上で重要なこと。他者との価値観の違いを理解することで初めて意見をすり合わせることができるかなと思った。なのでメタ認知力を高めるためのリフレクションは定期的に行なっておきたい。
自分がどこに向かっているか、定期的に見返すことで初めて目標を達成できるかなって思っている。遠くの場所に行きたいときだって、定期的に目的地と自分の現在地を把握すると思う。自分が思い描いている自分の理想像を実現するためにも、ビジョンを形成するためのリフレクションは定期的に行いたい。
価値観の更新は本書にも書いてあった通り、今までのやり方がうまくいかないときに必要だと思う。比較的検知も容易そう。
やりっぱなしだと、自分が何できるようになったのかの言語化が難しい。言語化ができないと自分がどういう人間かを相手に伝えることができず、次の仕事に繋がりづらいと考えている。だから物事の区切りがついたときや、定期的に振り返りたい。
新しいことを複数人で始めるときは、一番星が必要だと思う。つまり、自分たちはどういう状態を目指しているか、を共有すること。そのためには取り組んでいるテーマのリフレクションがピッタシだと思う。
以上こんな感じで分類してみた。